コンペ感想


レビューなんぞというものではないにしろ、感想を書こうと思う。点数とかはつけない方向で。

  • We can do It

マイヤーさんの作品。
途中の息を呑む展開と最後のオチとのギャップを楽しませていただきました。
ギミックの使い方も秀逸で、参考になる部分が多々あります。
戦闘に関してもヌル過ぎずきつすぎずといったバランスでとても良好でした。

  • ラキガクルセイダー

ベニヤ板さんの作品。
なんとネームドなしという前代未聞の人選。それでも他のシナリオと遜色ない、むしろ優れているという驚くべきシナリオでした。
何パターンかエンドがあるらしいですが、このテンポのよさは何度プレイしても飽きの来ないものですので、何度もやりたくなります。

  • 舘真理の密かなる事件簿

ヒガタさんの作品。
システムがほぼ独自の形式で組まれているため、かなりの新鮮さを味わえるシナリオでした。
シナリオ面も親切にガイドされているため、行き詰ることなく最後まで進める親切設計、これは文句のつけようがありません。

  • 或る落書き

俳諧さんの作品。
個人的にこういうノリと条件は大好きです。落書きと殺人鬼を結びつけるのが自分だけでなくて安心したというのもあります。
前半戦が少々難しく感じましたが、このくらい手ごたえがあったほうがいいかなというところです。後半はコツさえつかめばクリア自体は容易ですね。
シンプルではありますが、良作だったと思います。

  • 樹海の奥の宝物

狼二世さんの作品。
タッチとしてはライトタッチであり、サクサクプレイできるシナリオであったと思います。
オーソドックスさの中に見え隠れする独創性も印象的でした。
戦闘面もそこそこ歯ごたえのある感じで良好でした。
このノリは俺の中には全く存在していないノリなので、強く印象に残りました。

はい、俺の作品です。ここだけは裏話を。
本当のところ、ここに姫長やら何やらと出して総出演に近い形式を取ろうと思っていました。しかし、収拾がつかなくなるという理由と、落書きというオチをつけられなくなるという理由によりあえなくお蔵入りしました。マリアベルの部分は最初の予定では姫長だったんです。
しかし、今思うと恐ろしく俺のシナリオだけが地味である部分は深く反省する所存であります。

  • 白谷みのりちゃんの冒険

月神さんの作品。
何というか、きら様のインパクトがすごすぎます。まさかあのアイコンをあのように使うとは……その発想はなかったです。
戦闘自体はかなり簡単であり、行き詰ることのない部分はかなり好印象でした。
ただ、タイトルになっている白谷みのりのインパクトがかすんでしまっているところは少々残念かなと思います。

エルバッキーさんの作品。
このシナリオはもう、チテイ人のかわいさと生き様のすばらしさが非常に印象に残ります。
親しみやすいノリのため、プレイしててあまり疲れないのもいいところですね。
緻密な人形劇は、俺もぜひやってみたいところですが、いかんせん生来のものぐさな性格が災いして……(ry

  • 世界ニ背イテ

高野M明さんの作品。
なんというか、この人の引き出しと創作意欲というものは限界がないようです。1回やっただけで終わりじゃない。何回もやって少しずつ物語が紐解かれていく……あの制作期間でここまでのものが作れるというのは驚くしかありません。
下手なサウンドノベルなんて比じゃないですね、このドキドキ感と先の気になる読ませ方は。

  • 総評

この中で1位を決めるとしたら高野M明さんの「世界ニ背イテ」になるでしょう。
SRCの枠を超え、それ以上のものを作ってしまった高野M明さんのセンスに脱帽するばかりです。
第5回はテーマの折り合いがつけば参加します。俺のほうからもなんかテーマ言ってみたいな。